カスタマーサクセスは、顧客の成功を支援することで企業の成長を促す重要な戦略です。しかし、適切なKPIを設定できていない、もしくはKPIをうまく活用できていない企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、カスタマーサクセスにおける重要なKPIを13個、KGIを2個ご紹介します。KGIは、LTV(顧客生涯価値)、MRR(月次経常収益)です。
KPIには、オンボーディング完了率、アクティブユーザー数、平均セッション時間、継続率、解約率、顧客維持率、アップセル・クロスセル率、NPS、CSAT、ヘルススコアなど、顧客の行動や満足度を測るための指標を網羅的に解説します。
さらに、KPIを設定する際の手順やポイントも詳しく解説することで、読者が自社に最適なKPIを設定し、カスタマーサクセスを成功に導けるようサポートします。この記事を読むことで、カスタマーサクセスにおけるKPI設定の全体像を理解し、実践的なノウハウを習得することができます。
]結果として、顧客の成功を支援し、企業の成長を加速させることができるでしょう。
カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスとは、顧客が製品やサービスを利用することで、期待していた以上の価値や成果を得られるように支援する活動全般を指します。顧客の成功を自社の成功に繋げるという考え方であり、単なる顧客満足度の向上にとどまらず、顧客のビジネス成長や目標達成に貢献することを目指します。
顧客との長期的な関係構築を重視し、継続的な利用促進、解約防止、アップセル・クロスセルなどを通じて、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図ります。
カスタマーサポート・カスタマーエクスペリエンスとの違い
カスタマーサクセスは、カスタマーサポートやカスタマーエクスペリエンスと混同されがちですが、それぞれ異なる役割を担います。それぞれの違いを明確にすることで、カスタマーサクセスの本質を理解することができます。
項目 | カスタマーサポート | カスタマーエクスペリエンス | カスタマーサクセス |
---|---|---|---|
目的 | 顧客の抱える問題の解決 | 顧客の体験全体の向上 | 顧客の成功の実現 |
対応範囲 | 製品・サービスに関する問い合わせ対応 | 顧客接点全体の最適化 | 顧客のビジネス目標達成の支援 |
視点 | 問題解決 | 顧客体験 | 顧客の成功 |
指標 | 解決時間、顧客満足度 | 顧客満足度、コンバージョン率 | LTV、チャーンレート、顧客維持率 |
対応時期 | 問題発生後 | 顧客接点全体 | 契約時から継続的に |
カスタマーサポートは、顧客が製品やサービスを利用する上で発生した問題や疑問を解決することを目的としています。電話やメール、チャットなどを通じて、顧客からの問い合わせに対応し、迅速かつ的確な解決策を提供します。
一方、カスタマーエクスペリエンスは、顧客が企業との接点を持つすべての場面において、ポジティブな体験を提供することを目指します。ウェブサイトの使いやすさ、店舗の雰囲気、従業員の対応など、顧客体験に関わるあらゆる要素を最適化することで、顧客ロイヤルティの向上を図ります。
そして、カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、ビジネス目標を達成できるよう支援することに重点を置きます。顧客との長期的な関係を構築し、継続的なサポートを提供することで、顧客の成功を支援します。
例えば、顧客のニーズに合わせたトレーニングの実施や、ベストプラクティスの共有、定期的な進捗確認などを行います。また、顧客のフィードバックを収集し、製品やサービスの改善に繋げることも重要な役割です。これらの活動を通じて、顧客のLTV向上に貢献します。
本サイトではカスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いについてより詳しく説明している記事もあるのでぜひご参照ください。
カスタマーサクセスで重要なKGI
カスタマーサクセスにおけるKGI(重要目標達成指標)は、最終的な事業目標達成への貢献度を測る重要な指標です。代表的なKGIを以下に示します。
LTV(顧客生涯価値)
LTV(顧客生涯価値)とは、一人の顧客が取引期間全体にもたらす利益の合計です。顧客獲得コストの回収や、将来の収益予測、カスタマーサクセス戦略の効果測定に役立ちます。LTVを高めることは、持続的な事業成長に不可欠です。LTVの計算式は、一般的に以下のようになります。
LTV = 平均購入単価 × 購入頻度 × 平均継続期間
あるいは
LTV = 顧客一人あたりの平均年間収益 × 平均継続期間
例えば、平均購入単価が1万円、購入頻度が年4回、平均継続期間が3年の場合、LTVは12万円となります。LTVを高めるためには、アップセルやクロスセル、解約率の低減など、顧客との長期的な関係構築が重要です。顧客ロイヤルティを高めることで、安定した収益基盤を築くことができます。
MRR(月次経常収益)
MRR(月次経常収益)とは、毎月得られる経常収益のことです。サブスクリプション型のビジネスモデルにおいて、特に重要な指標となります。MRRを把握することで、短期的な収益状況を的確に把握し、迅速な経営判断を行うことができます。
MRRは、新規顧客獲得によるMRRの増加、既存顧客からのアップセル・クロスセルによるMRRの増加、解約によるMRRの減少の3つの要素から成り立っています。これらの要素を分析することで、収益成長のドライバーを特定し、効果的な戦略を立てることができます。
要素 | 説明 |
---|---|
新規顧客MRR | 新規顧客から得られる月次経常収益 |
既存顧客MRRの増加 | アップセル・クロスセルなどにより既存顧客から得られる月次経常収益の増加分 |
解約によるMRRの減少 | 顧客の解約により失われる月次経常収益 |
MRRの推移を監視することで、事業の健全性を評価し、将来の収益予測を行うことができます。また、MRRを向上させるためには、顧客獲得数の増加、顧客単価の向上、解約率の低減といった施策が有効です。これらの施策を効果的に実行することで、持続的な収益成長を実現できます。
カスタマーサクセスで重要なKPI 13選
カスタマーサクセスを測る上で重要なKPI(重要業績評価指標)を、サービス導入、サービス利用、利用範囲の拡大、総合評価の4つのカテゴリーに分けて解説します。
サービスの導入
オンボーディング完了率
オンボーディング完了率は、新規顧客がサービス導入後、スムーズに使い始められるようにするための初期設定やトレーニングなどを完了したユーザーの割合を示します。オンボーディング完了率が高いほど、顧客がサービスに定着しやすくなる傾向があります。
オンボーディング完了率を向上させるためには、顧客のニーズに合わせた丁寧なサポートや分かりやすいマニュアルの提供などが重要です。例えば、SaaSツールであれば、初期設定の手順を動画で解説したり、FAQページを用意したりすることで、顧客がスムーズにサービスを利用開始できるよう支援します。
計算式は以下のようになります。
オンボーディング完了率=(自社が設定したオンボーディングのゴールに到達した顧客数÷オンボーディングを提供している顧客数)×100
サービス利用
アクティブユーザー数(AU)
アクティブユーザー数(AU)は、一定期間内にサービスを実際に利用したユーザーの数です。アクティブユーザー数の増加は、サービスの利用状況が良好であることを示す重要な指標となります。
ただし、アクティブユーザー数の定義はサービスによって異なるため、自社に合った適切な定義を設定する必要があります。例えば、デイリーアクティブユーザー数(DAU)、ウィークリーアクティブユーザー数(WAU)、マンスリーアクティブユーザー数(MAU)などを指標として用いることができます。
平均セッション時間
平均セッション時間は、ユーザーが1回の訪問でサービスを利用した平均時間です。平均セッション時間が長いほど、ユーザーがサービスに深く関わっていることを示唆します。平均セッション時間を向上させるためには、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供したり、使いやすいUI/UXを設計したりする必要があります。
計算式は以下のようになります。
平均セッション時間=セッション時間の合計÷サービスの利用者数
継続率(リピート率)
継続率(リピート率)は、一定期間内にサービスを継続利用しているユーザーの割合です。継続率が高いほど、顧客ロイヤルティが高いことを示します。継続率を向上させるためには、顧客に継続的に価値を提供し続けることが重要です。
計算式は以下のようになります。
継続率=(ある期間の終了時の継続顧客数÷ある期間の開始時の継続顧客数)×100
解約率(チャーンレート)
解約率(チャーンレート)は、一定期間内にサービスを解約したユーザーの割合です。解約率は、カスタマーサクセスの成否を測る上で非常に重要な指標です。解約率を低下させるためには、解約理由を分析し、改善策を講じる必要があります。SaaSの場合は以下の二つが重要な指標となります。
カスタマーチャーンレート
カスタマーチャーンレートは、一定期間に解約した顧客の割合を示します。顧客一人ひとりの解約に注目することで、より詳細な分析が可能となります。
計算式は以下のようになります。
解約率=(ある期間で解約した顧客数÷ある期間以前の顧客総数)×100
レベニューチャーンレート
レベニューチャーンレートは、一定期間に失われた収益の割合を示します。収益への影響を直接的に把握できるため、ビジネスの成長にとって重要な指標です。複数の料金プランやオプションがあるサービスや商品は、アップセル・クロスセルにつながる可能性があるため、レベニューチャーンレートを指標として活用するのが望ましいでしょう。
顧客維持率(リテンションレート)
顧客維持率(リテンションレート)は、一定期間内にサービスを継続利用している顧客の割合です。顧客維持率を高めることは、LTVの向上に直結します。
計算式は以下のようになります。
顧客維持率={(ある期間の終了時の顧客数-ある期間の新規顧客数)÷ある期間開始時の顧客数}×100
利用範囲の拡大
アップセル・クロスセル率
アップセル・クロスセル率は、既存顧客に追加で商品やサービスを購入してもらった割合です。アップセル・クロスセルは、LTV向上に大きく貢献するため、積極的に取り組むべき施策です。
総合評価
NPS(ネットプロモーションスコア・顧客推奨度)
NPS(ネットプロモーションスコア)は、顧客ロイヤルティを測る指標です。「0~10点で、このサービスを友人や同僚にどの程度勧めたいと思いますか?」という質問に対する回答を基に算出されます。
- 0~6点:批判者
- 7~8点:中立者
- 9~10点:推奨者
のように定め、
NPS=推奨者の割合-批判者の割合
で計算した際にNPSが高いほど、顧客ロイヤルティが高いことを示します。
NRR(売上継続率)
NRR (Net Revenue Retention) は、既存顧客からの収益の維持・成長率を示す指標です。アップセル、クロスセル、解約率を総合的に評価できる重要な指標です。
計算式はやや長いですが以下のようになります。
NRR=月初のMRR+(既存顧客のアップセル/クロスセルによる月間収益-解約した顧客によって損失した月間収益-既存客のダウングレードによって損失した月間収益)÷月初のMRR×100
CSAT(顧客満足度スコア)
CSAT(顧客満足度スコア)は、顧客がサービスやサポートにどの程度満足しているかを測る指標です。顧客満足度を高めることは、顧客ロイヤルティの向上に繋がるため、重要な指標となります。
CSQL(Customer Success Qualify Lead)
CSQL (Customer Success Qualified Lead)は、カスタマーサクセスチームが既存顧客から得た、アップセルやクロスセルの可能性が高いリードのことです。CSQLを適切に管理することで、効率的な営業活動が可能になります。
口コミ・レビューサイトの投稿獲得数
口コミ・レビューサイトの投稿獲得数は、サービスに対する顧客の声を収集する上で重要な指標です。肯定的な口コミは新規顧客獲得に繋がり、否定的な口コミはサービス改善のヒントとなります。
ヘルススコア(成功スコア)
ヘルススコア(成功スコア)は、顧客の成功度合いを数値化したものです。ヘルススコアを用いることで、顧客の状況を客観的に把握し、適切なサポートを提供することが可能になります。ヘルススコアは、複数のKPIを組み合わせて算出されることが一般的です。例えば、サービスの利用頻度、機能の利用状況、サポートへの問い合わせ回数などを指標として用いることができます。
ヘルススコア | 顧客の状態 | 対応 |
---|---|---|
高 | サービスを順調に利用しており、成功している状態 | アップセル・クロスセルの提案 |
中 | サービスをある程度利用しているが、改善の余地がある状態 | 活用方法の提案、追加機能の案内 |
低 | サービスを十分に活用できておらず、解約のリスクが高い状態 | 個別サポート、解約防止策の実施 |
カスタマーサクセスのKPIを設定手順
カスタマーサクセスのKPIを適切に設定することは、顧客の成功を支援し、ひいては自社の成長に繋がる重要な取り組みです。ここでは、効果的なKPI設定手順を4つのステップに分けて解説します。
KGIを設定する
KPIを設定する前に、まず達成すべき最終目標であるKGI(重要目標達成指標)を明確に定義します。カスタマーサクセスにおけるKGIは、ビジネスの目標と整合性が取れている必要があります。
例えば、SaaSビジネスであれば、KGIとして「LTV(顧客生涯価値)の向上」「MRR(月次経常収益)の増加」などが挙げられます。具体的な数値目標を設定することで、KPI設定の指針となります。
現状を把握する
KGIを設定したら、現状の顧客状況を分析します。顧客の行動データ、顧客からのフィードバック、市場調査などを活用して、顧客の課題やニーズを深く理解することが重要です。
例えば、顧客の行動ログを分析することで、サービス利用状況や解約の兆候を把握できます。また、顧客アンケートを実施することで、顧客満足度や改善点を把握できます。これらの情報を基に、現状の課題を明確化し、KPI設定の優先順位を決定します。
カスタマージャーニーに合わせてKPIを設定する
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスの購入、利用、そして最終的に成功体験を得るまでの過程を可視化したものです。カスタマージャーニーを理解することで、顧客がどのような段階でどのような行動をとるのかを把握できます。
各段階における顧客の行動を分析し、適切なKPIを設定することで、顧客の成功を効果的に支援できます。例えば、オンボーディング段階では「オンボーディング完了率」や「初回ログイン率」といったKPIを設定することで、顧客がスムーズにサービス利用を開始できるようにサポートできます。
カスタマージャーニーの段階 | KPIの例 |
---|---|
導入 | オンボーディング完了率、初回ログイン率 |
利用 | アクティブユーザー数、平均セッション時間、継続率 |
利用範囲の拡大 | アップセル・クロスセル率 |
総合評価 | NPS、CSAT |
上記はあくまで一例であり、自社のビジネスモデルや顧客層に合わせてカスタマイズする必要があります。顧客の行動を分析し、適切なKPIを設定することで、効果的なカスタマーサクセスを実現できます。
KPIの内容は定期的に見直し、改善を行う
市場環境や顧客のニーズは常に変化するため、設定したKPIが適切かどうかを定期的に見直し、必要に応じて改善することが重要です。例えば、四半期ごと、または半年ごとにKPIの見直しを行い、現状に合わなくなっているKPIは変更または削除します。
また、新たな指標を追加することで、より効果的なカスタマーサクセスを目指します。KPIを定期的に見直すことで、変化する状況に柔軟に対応し、顧客の成功を継続的に支援できます。
これらの手順を踏まえ、自社に最適なKPIを設定し、顧客の成功、ひいては自社の成長に繋げましょう。
カスタマーサクセスのKPIを設定する時のポイント
カスタマーサクセスにおけるKPI設定は、戦略の成功を左右する重要な要素です。適切なKPIを設定することで、顧客の成功を支援し、ひいては自社の成長へと繋げることができます。効果的なKPI設定のためのポイントを詳しく解説します。
自社に合った達成可能な指標を選ぶ
KPIは、絵に描いた餅になってはいけません。現状のリソースや顧客の特性を考慮し、現実的に達成可能な指標を選択することが重要です。市場規模や競合他社の状況も踏まえた上で、自社にとって適切なKPIを設定しましょう。
例えば、リソースが限られているスタートアップ企業では、少数の顧客に注力し、深い関係を構築することを重視したKPIを設定することが有効です。一方、大企業であれば、顧客セグメントごとにKPIを設定し、多角的なアプローチをとることが必要となるでしょう。また、KPIは常に変化する市場動向に合わせて柔軟に見直す必要があります。
短期的に対応できるKPIを設定する
長期的な目標を見据えつつも、短期的に達成可能なKPIを設定することで、PDCAサイクルを迅速に回し、改善を繰り返すことができます。3ヶ月~半年程度の期間で達成可能なKPIを設定し、進捗状況をこまめに確認することで、軌道修正を図りやすくなります。
例えば、「オンボーディング完了率を3ヶ月で5%向上させる」といった具体的な目標を設定することで、チームのモチベーション向上にも繋がります。また、短期的なKPI達成は、長期的な目標達成への足がかりとなるため、モチベーション維持にも効果的です。
MBO(目標管理制度)と個人目標は別で設定する
MBOは、組織全体の目標達成を目的とする一方、個人目標は個人の成長を促すものです。MBOと個人目標を別々に設定することで、個々のパフォーマンス向上を促しながら、組織全体の目標達成にも貢献することができます。
例えば、MBOでは「カスタマーチャーンレートを10%削減」といった組織目標を設定し、個人目標では「顧客とのコミュニケーション回数を20%増加」といった個人の行動目標を設定することで、相乗効果が期待できます。個人の成長が組織の成長に繋がるよう、両者をバランス良く設定することが重要です。
部門間で連携を取り合う
カスタマーサクセスは、営業、マーケティング、プロダクト開発など、様々な部門と連携して初めて効果を発揮します。部門間でKPIを共有し、連携を強化することで、顧客体験の向上にシナジー効果をもたらすことができます。
例えば、マーケティング部門が獲得したリード情報を営業部門と共有し、カスタマーサクセス部門が顧客のニーズをプロダクト開発部門にフィードバックするといった連携が重要です。円滑な情報共有と連携は、顧客満足度向上に不可欠です。
データを活用する
カスタマーサクセスにおいては、データに基づいた意思決定が不可欠です。顧客の行動履歴やフィードバックなどのデータを収集・分析し、KPIの進捗状況を客観的に評価することで、改善策を導き出すことができます。
例えば、顧客の行動ログを分析することで、解約の予兆を早期に発見し、適切な対策を講じることが可能になります。データドリブンなアプローチは、カスタマーサクセスを成功させるための鍵となります。
カスタマーサクセスにおけるデータ活用の重要性
データ活用は、顧客理解を深め、パーソナライズされたサービス提供を可能にします。顧客の行動パターンやニーズを把握することで、顧客一人ひとりに最適なサポートを提供することができます。
また、データ分析によって得られたインサイトは、プロダクト開発やサービス改善にも役立ち、顧客体験の向上に繋がる好循環を生み出します。以下に、データ活用のメリットをまとめました。
メリット | 詳細 |
---|---|
顧客理解の深化 | 顧客の行動やニーズをデータに基づいて把握し、よりパーソナライズされたサービス提供が可能になります。 |
解約防止 | 解約の兆候を早期に察知し、適切な介入を行うことで、顧客の離脱を防ぎます。 |
アップセル・クロスセルの促進 | 顧客のニーズに合った追加サービスや関連商品を提案することで、売上向上に貢献します。 |
サービス改善 | 顧客からのフィードバックや行動データを分析し、サービスの改善につなげます。 |
効率的なリソース配分 | データに基づいて優先順位をつけ、限られたリソースを効率的に活用できます。 |
これらのポイントを踏まえ、自社に最適なKPIを設定し、顧客の成功を支援することで、持続的な成長を実現しましょう。
まとめ
この記事では、カスタマーサクセスにおける重要なKGI・KPIについて解説しました。
KGIとしてLTV、MRRなどを設定し、KPIとしてオンボーディング完了率、アクティブユーザー数、継続率、解約率、NPS、CSATなどを追跡することで、顧客の成功を支援し、企業の成長につなげることができます。
KPIを設定する際は、自社の状況や顧客の行動を分析し、適切な指標を選択することが重要です。
達成可能な目標を設定し、短期的な成果を積み重ねることで、モチベーションを維持しながら改善を続けられます。また、MBOと個人目標を分けて設定することで、個人の成長と組織全体の目標達成を両立できます。部門間で連携し、データを活用しながら、顧客中心のアプローチでカスタマーサクセスに取り組むことで、持続的な成長を実現できるでしょう。