この記事では、キャリアコンサルタントの年収の実態を、雇用形態別、経験年数別など様々な角度から徹底解説します。平均年収はもちろん、年収1000万円を目指すための具体的な方法や、キャリアコンサルタントに向いている人、向いていない人についても詳しく説明します。
さらに、キャリアコンサルタントになるための具体的なステップや、キャリアアドバイザーとの違いなど、資格取得を目指す方にも役立つ情報が満載です。この記事を読めば、キャリアコンサルタントの仕事内容や将来性、そしてご自身のキャリアプランを考える上での重要なヒントが得られます。結論として、キャリアコンサルタントの年収は、経験やスキル、雇用形態によって大きく異なりますが、市場価値の高い人材を目指せば高収入も可能です。
この記事のまとめ
・正規雇用のキャリアコンサルタントの年収は500万円から700万円がボリュームゾーンで、平均年収は約674万円
・キャリアコンサルタントとは、キャリアに関する国家資格
・キャリアコンサルタントになるには、まずはキャリアアドバイザーとして経験を積むのが効果的
・キャリアコンサルタントの将来性は明るい
結論:キャリアコンサルタント(正規雇用)の平均年収は674万円
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正規雇用では、500〜700万円がボリュームゾーン、1000万円越えも存在
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キャリアコンサルタントの年収は、経験、スキル、勤務先、雇用形態などによって大きく異なります。
労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No. 227(2023年6月)」によると、おおよそ500万円から700万円が相場で、グラフから推定すると、正規雇用での平均年収は674万円ほどになります(キャリア大全編集部が各階級の中央値を使って平均値を計算)。
また、年収1000万円を超えている人も15%以上存在しており、年収帯は高いと言えるでしょう。
年齢別の年収
キャリア大全では、労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.200(2018)」をもとに、年代別の平均年収を集計しました。年齢が上がるにつれて、経験やスキルが向上し、年収も上がっていく傾向が見て取れます。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 約420万円 |
30代 | 約450万円 |
40代 | 約490万円 |
50代以上 | 約550万円 |
50代以上になると、管理職や経営層に就く人も増え、年収1000万円を超えるケースも出てきます。
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就労状況別の年収
キャリアコンサルタントの雇用形態は、正社員、契約社員、派遣社員、フリーランスなど様々です。就労形態によって年収も大きく変わります。先ほどと同様に、労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.200(2018)」のデータをもとに推計しました。
雇用形態 | 平均年収(推定) |
---|---|
正社員 | 約639万円 |
非正規社員 | 約296万円 |
経営・管理職 | 約700万円〜 |
フリーランス | 約338万円(副業など含む) |
経営・管理職やフリーランスの場合、自身の営業力やスキルによって年収が大きく変動します。高単価の案件を獲得したり、多くのクライアントを持つことで、高収入を得ることも可能です。
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企業規模別の年収
企業規模によっても年収は異なります。一般的に、大企業の方が中小企業よりも年収が高い傾向があります。
企業規模 | 年収の目安 |
---|---|
大企業 | 600万円~800万円 |
中小企業 | 400万円~600万円 |
上記はあくまで目安であり、個々の状況によって大きく異なることをご理解ください。資格取得だけでなく、実務経験や専門スキル、実績が年収に大きく影響します。キャリアコンサルタントとして高い年収を目指すためには、常に自身のスキルアップに努めることが重要です。
キャリアコンサルタントとは
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キャリアコンサルタントとは、クライアントのキャリアに関する相談に乗り、その人の適性や能力、価値観などを踏まえながら、キャリアプランの設計や就職・転職の支援、能力開発などをサポートする専門家です。厚生労働大臣が指定する登録試験に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録された国家資格保有者です。
・キャリアコンサルタントは国家資格
・キャリアアドバイザーとは資格の有無や目的が異なる
キャリアコンサルタントは国家資格
キャリアコンサルタントは、職業能力開発促進法に基づく国家資格です。相談援助の専門的な知識と技能を持ち、顧客のキャリア形成を支援します。国家資格であるため、一定水準以上の知識とスキルが担保されており、クライアントからの信頼性も高いです。資格取得には、指定の講習機関で所定のカリキュラムを修了するか、実務経験と学科試験、実技試験をクリアする必要があります。
キャリアアドバイザーとの違い
キャリアコンサルタントとキャリアアドバイザーは、どちらもキャリアに関する相談支援を行うという点では共通していますが、資格の有無、業務範囲、専門性などに違いがあります。
項目 | キャリアコンサルタント | キャリアアドバイザー |
---|---|---|
資格 | 国家資格 | 民間資格や無資格で活動可能 |
業務範囲 | キャリアカウンセリング、キャリアプランニング、就職・転職支援、能力開発支援など | 求人情報の提供、応募書類作成支援、面接対策など、就職・転職支援が中心 |
専門性 | カウンセリング理論、心理学、職業に関する知識など、専門的な知識と技能を有する | 必ずしも専門的な知識や技能は必須ではない |
守秘義務 | 国家資格に基づき、守秘義務を負う | 守秘義務に関する規定は必ずしも明確ではない |
キャリアアドバイザーは、求人情報の提供や応募書類の作成支援、面接対策など、就職・転職支援に特化した業務を行うことが多いのに対し、キャリアコンサルタントは、より包括的なキャリア支援を行います。クライアントのライフプランや価値観なども考慮に入れ、長期的な視点でキャリアプランを策定することを得意としています。また、キャリアコンサルタントは、国家資格に基づき守秘義務を負っているため、安心して相談できるというメリットもあります。
キャリアコンサルタントは、企業の人事部や人材紹介会社、キャリアカウンセリング機関などで活躍しています。また、近年では、学校や大学、ハローワークなどでも需要が高まっています。キャリアコンサルタントの資格を取得することで、キャリア支援のプロフェッショナルとして活躍の場を広げることが期待できます。
キャリアアドバイザーについては「キャリアアドバイザー(CA)の年収は?年齢やプレイヤー・マネージャー・平均年収レンジ別に徹底解説!」と「【現役CAが解説】キャリアアドバイザーとは?向いている人や仕事内容解説!」をご覧ください。
キャリアコンサルタントの仕事内容
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キャリアコンサルタントの仕事内容は多岐に渡りますが、大きく分けると以下の3つのカテゴリーに分類できます。
キャリア支援
キャリアコンサルタントの中核となる業務です。クライアントの年齢、経験、スキル、価値観、希望などを丁寧にヒアリングし、現状を分析します。その上で、クライアントのキャリアプランニングをサポートし、目標達成のための具体的な行動計画を共に作成します。就職活動、転職活動、キャリアアップ、資格取得、起業、独立など、クライアントのニーズは様々です。それぞれの状況に合わせて、適切なアドバイスや情報提供を行います。
キャリア支援の内容は、例えば以下のようなものがあります。
- 個別相談:クライアントと1対1で面談を行い、キャリアに関する悩みや課題を丁寧にヒアリングし、クライアントの潜在的な能力や適性を見出し、キャリアの方向性を明確化します。
- 応募書類添削:履歴書や職務経歴書の書き方、効果的な自己PRの方法などを指導します。
- 面接対策:模擬面接を通して、面接での受け答え方やマナーを指導します。
- 求人情報の提供:クライアントの希望や適性に合った求人情報を探し、紹介します。
- 就職後のフォローアップ:就職後も定期的に連絡を取り、職場での悩みや課題を解決するためのサポートを行います。
様々なキャリア支援の場
キャリアコンサルタントは、様々な場所でキャリア支援を行っています。主な活動場所としては、以下のようなものがあります。
- ハローワークなどの公的機関
- 民間の人材紹介会社、転職エージェントなどの民間企業
- 大学などの教育機関
- フリーランスとして独立開業
キャリアに関する研修やセミナー講師
企業や団体向けに、キャリア開発、スキルアップ、人材育成などをテーマにした研修やセミナーを実施します。研修内容は、コミュニケーションスキル向上、問題解決能力向上、リーダーシップ開発、タイムマネジメントなど多岐に渡ります。対象者も新入社員から管理職まで、様々です。研修やセミナーを通して、受講者のキャリア形成を支援します。
キャリアに関する企業制度の設計や運用
企業の人事部門と連携し、社員のキャリア開発を支援するための制度を設計・運用します。例えば、人事評価制度、研修制度、昇進・昇格制度などです。これらの制度を通して、社員のモチベーション向上、能力開発、キャリアアップを促進します。また、キャリアコンサルティング制度を導入し、社員一人ひとりのキャリア形成をサポートする企業も増えています。
仕事内容のカテゴリー | 主な業務内容 | 必要とされるスキル・知識 |
---|---|---|
キャリア支援 | 個別相談、キャリアカウンセリング、応募書類添削、面接対策、求人情報の提供、就職後のフォローアップなど | 傾聴力、共感力、コミュニケーション能力、問題解決能力、職業に関する知識、労働関係法令に関する知識など |
研修・セミナー講師 | キャリア開発、スキルアップ、人材育成などをテーマにした研修やセミナーの実施 | プレゼンテーション能力、ファシリテーション能力、研修プログラム作成能力、専門分野に関する知識など |
企業内制度の設計・運用 | 人事評価制度、研修制度、昇進・昇格制度、キャリアコンサルティング制度などの設計・運用 | 人事制度に関する知識、組織開発に関する知識、人事管理に関する知識など |
キャリアコンサルタントの将来性
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キャリアコンサルタントの需要は、今後ますます増加していくと予想されています。少子高齢化による労働力人口の減少、転職市場の活性化、働き方の多様化など、キャリアに関する課題は複雑化しており、専門家であるキャリアコンサルタントへのニーズは高まっています。
厚生労働省は、キャリアコンサルタントを「人材育成の専門家」と位置づけ、その育成に力を入れています。国家資格化もその一環であり、キャリアコンサルタントの社会的な地位向上にもつながっています。また、企業においても、従業員のキャリア開発や定着率向上を目的として、キャリアコンサルタントの活用が進んでいます。
キャリアコンサルタントの将来性が高い理由
キャリアコンサルタントの将来性が高い理由は、以下のとおりです。
- 個人がキャリア形成について考える機会が増え、そもそも転職する人が増えている
- ジョブ型雇用の導入など、雇用環境の変化に伴い、自身のキャリアプランを明確にする必要性が高まっている
- 企業が人的資本経営を重視するようになり、従業員のキャリア開発支援に力を入れている
- 政府がリスキリングを推進しており、キャリアコンサルタントの活躍の場が広がっている
- 副業・兼業の普及により、キャリアの選択肢が多様
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- 化し、キャリアコンサルタントへの相談ニーズが増加している
キャリアコンサルタントの活躍の場
キャリアコンサルタントの活躍の場は、多岐にわたります。
活躍の場 | 具体的な業務内容 |
---|---|
人材紹介会社 | 求職者へのキャリアカウンセリング、求人企業への人材紹介 |
企業の人事部 | 従業員のキャリア開発支援、研修の実施、人事制度の企画・運用 |
大学・専門学校 | 学生へのキャリアガイダンス、就職支援 |
地方自治体 | 地域住民への就職支援、キャリア相談 |
フリーランス | 個人向けのキャリアコンサルティング、企業研修の講師 |
テクノロジーとキャリアコンサルタントの未来
AIやオンラインプラットフォームなどのテクノロジーの進化は、キャリアコンサルタントの業務にも影響を与えています。オンラインキャリア相談の普及や、AIを活用したキャリア診断ツールの登場など、新たなサービスが生まれています。これらのテクノロジーを有効活用することで、より効率的に、より多くの人々にキャリア支援サービスを提供することが可能になります。
しかし、キャリアコンサルティングは、人間同士のコミュニケーションが重要となる仕事です。共感力や傾聴力、そしてクライアントの状況に合わせた柔軟な対応などは、AIでは代替できないキャリアコンサルタントの強みです。テクノロジーをツールとして活用しながら、人間ならではの能力を活かすことで、キャリアコンサルタントは今後も活躍の場を広げていくでしょう。
今後のキャリアコンサルタントに求められるスキル
今後、キャリアコンサルタントには、以下のようなスキルが求められると考えられます。
- デジタルリテラシー
- データ分析力
- 多様な働き方への理解 (ギグワーク、フリーランス、パラレルワークなど)
- グローバルな視点
- 生涯学習への意識と実践
これらのスキルを身につけることで、変化の激しい社会においても、キャリアコンサルタントとしての市場価値を高め、活躍し続けることができるでしょう。
キャリアコンサルタントとして年収を上げる方法
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キャリアコンサルタントとして、年収アップを目指すための具体的な方法を解説します。市場価値を高め、収入向上を実現するための戦略を、雇用形態別に紹介します。
・転職する
・フリーランスとして独立する
・得意領域や明確なターゲットを定める
・資格を活かして副業する
・上級資格を取る
転職する
キャリアコンサルタントの転職は、年収アップの有効な手段です。求人市場の動向を把握し、自身のスキルや経験を活かせる企業を探しましょう。転職エージェントを活用することで、非公開求人の紹介や年収交渉のサポートを受けることができます。
企業規模 | 平均年収 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
大手企業 | 600万円~1000万円 | 福利厚生が充実している、研修制度が整っている、キャリアパスが明確 | 社内異動の可能性がある、専門性を深めにくい場合もある |
中小企業 | 400万円~700万円 | 裁量権が大きい、幅広い業務に携われる、成長スピードが速い | 福利厚生が大手企業に比べて劣る場合がある、経営状況の影響を受けやすい |
ベンチャー企業 | 400万円~800万円 | ストックオプション制度など、インセンティブが魅力的な場合がある、成長性が高い企業で働ける | 労働時間が長くなる傾向がある、福利厚生が整っていない場合もある |
転職サイトのリクナビNEXTやマイナビ転職などを活用し、積極的に求人情報をチェックしましょう。希望する年収や待遇を明確にしておくことが重要です。
フリーランスとして独立する
独立することで、自分の裁量で仕事を行い、年収を上げることも可能です。顧客獲得や営業活動など、自主的な活動が必要となりますが、成功すれば高い収入を得ることができます。独立開業セミナーに参加したり、先輩フリーランスに話を聞いたりするなど、事前の準備をしっかり行いましょう。
集客方法としては、ホームページやブログ、SNSなどを活用する方法が一般的です。士業向けのマッチングサイトなども有効活用しましょう。顧客からの信頼獲得が重要となるため、質の高いサービス提供を心がけましょう。
得意領域や明確なターゲットを定める
特定の業界や職種、年齢層などに特化した専門性を身につけることで、市場価値を高めることができます。例えば、若年層のキャリア支援、管理職向けのキャリアコンサルティング、IT業界に特化したキャリアコンサルティングなど、ニッチな分野で専門性を磨くことで、高単価の案件獲得につながります。自身の強みを活かせる分野を見つけ、専門性を高めていきましょう。
資格を活かして副業する
キャリアコンサルタントの資格を活かして、副業を行うことも可能です。企業研修やセミナー講師、キャリアカウンセリングなどが考えられます。副業を行う場合は、本業とのバランスに注意しながら、無理のない範囲で行いましょう。クラウドソーシングサイトなどを活用することで、手軽に副業案件を探すことができます。
上級資格を取る
CDA(キャリアデベロップメントアドバイザー)やGCDF-Japanキャリアカウンセラーなど、キャリアコンサルタントの上級資格を取得することで、専門性を高め、より高収入の案件獲得を目指せます。資格取得は自身のスキルアップだけでなく、顧客からの信頼獲得にもつながります。継続的な学習を続け、常に最新の知識やスキルを習得していくことが重要です。
キャリアコンサルタントに向いている人・向いていない人
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キャリアコンサルタントに向いている人、向いていない人を知ることで、自分に向いている仕事かどうかを判断する材料になります。この仕事は、人の人生に深く関わる仕事であるため、適性があるかどうかを事前に知っておくことは非常に重要です。
キャリアコンサルタントに向いている人
キャリアコンサルタントに向いている人は、以下の特徴を持つ人です。
特徴 | 詳細 |
---|---|
傾聴力 | 相手の話をじっくりと丁寧に聞ける能力は、キャリアコンサルタントにとって必須です。相談者の悩みや希望を理解し、共感することが重要になります。 |
コミュニケーション能力 | 相談者との信頼関係を築き、スムーズなコミュニケーションを取ることが大切です。的確なアドバイスや情報を伝え、相談者をサポートしていく上で不可欠な能力です。 |
共感力 | 相談者の気持ちに寄り添い、共感することで、より深い理解と信頼関係を築くことができます。相談者の立場を理解し、適切な支援を行う上で重要な要素です。 |
分析力 | 相談者の状況や能力、希望などを分析し、最適なキャリアプランを提案する必要があります。客観的な視点と分析力を持つことが重要です。 |
情報収集力 | 常に最新の労働市場情報や資格情報などを収集し、相談者に提供する必要があります。情報収集力と情報分析力は、キャリアコンサルタントの重要なスキルです。 |
忍耐力 | 相談者の状況は様々であり、すぐに解決できない問題を抱えている場合もあります。粘り強く相談者に寄り添い、長期的な視点でサポートしていく忍耐力が必要です。 |
心理学の知識 | 人の行動や思考パターンを理解することは、キャリアコンサルティングにおいて非常に役立ちます。心理学の知識は、相談者への理解を深める上で有効です。 |
キャリアに関する知識 | 様々な業界や職種、資格などに関する幅広い知識が必要です。これらの知識を基に、相談者に適切なアドバイスを提供します。 |
自己研鑽 | 常に新しい知識やスキルを学び続ける意欲が大切です。キャリアコンサルタントは、自己研鑽を通して自身の能力を高めていく必要があります。 |
キャリアコンサルタントに向いていない人
反対に、以下のような特徴に当てはまる人は、キャリアコンサルタントには向いていない可能性があります。
特徴 | 詳細 |
---|---|
人の話を聞けない人 | 相談者の話を丁寧に聞けない人は、信頼関係を築くことが難しく、適切なアドバイスをすることもできません。 |
自分の意見を押し付ける人 | 相談者の希望や状況を無視して、自分の意見を押し付ける人は、キャリアコンサルタントとして不適切です。 |
感情的になりやすい人 | 相談者の状況に感情移入しすぎて、冷静な判断ができなくなる人は、適切なサポートを提供することが困難です。 |
責任感の薄い人 | 相談者のキャリアに関わる重要な仕事であるため、責任感を持って取り組む必要があります。責任感の薄い人は、この仕事には向きません。 |
学ぶ意欲のない人 | 常に変化する社会情勢や労働市場に対応するため、継続的に学ぶ必要があります。学ぶ意欲のない人は、キャリアコンサルタントとして成長していくことができません。 |
これらの特徴はあくまでも参考であり、必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。しかし、自分自身の特徴を理解し、キャリアコンサルタントという仕事の本質を理解することで、適性を判断する材料となるでしょう。
キャリアコンサルタントになる方法
キャリアコンサルタントとして活躍するためには、国家資格であるキャリアコンサルタントの取得が必要です。以下に、キャリアコンサルタントになるための具体的なステップを解説します。
キャリアコンサルタント試験の受験資格を得る
キャリアコンサルタント試験を受験するには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
方法 | 概要 |
---|---|
指定の大学院で指定科目を修める | 厚生労働大臣が指定する大学院において、キャリアコンサルティングに関する特定の科目を修めることで受験資格を得られます。大学院によってカリキュラムや期間が異なるため、詳細は各大学院にお問い合わせください。 |
指定の養成講座を修了する | 厚生労働大臣が指定する養成講座を修了することで受験資格を得られます。養成講座は、大学や専門学校、民間企業など様々な機関で実施されています。費用や期間、カリキュラムなども講座によって異なるため、自分に合った講座を選ぶことが重要です。講座選びの際は、就職支援の実績や資格取得率、講師の質などを比較検討しましょう。 |
実務経験を積む | キャリアアドバイザー等として3年以上の実務経験を積むことで受験資格を得られます。実務経験の内容は、職業紹介や職業指導、就職支援など、キャリアコンサルティングに関連する業務である必要があります。経験年数だけでなく、業務内容の質も重要です。幅広い業種・職種の方へのキャリア支援経験があると、より有利になります。 |
実務経験ルートの場合、キャリアコンサルティング協議会が認定する「キャリアコンサルタント実務経験証明書発行団体」から証明書の発行を受ける必要があります。証明書発行のためには、所定の様式に必要事項を記入し、実務経験を証明する書類を添付して申請します。申請前に、必要な書類や手続きをよく確認しておきましょう。
様々な職種の人への実務経験を積めるとなおよし
多様な業界・職種の人々へのキャリア支援経験は、キャリアコンサルタントとしてのスキル向上に大きく役立ちます。様々な背景を持つ人々と関わることで、より幅広い視点や知識を得ることができ、より質の高いキャリアコンサルティングを提供できるようになるでしょう。そのため、実務経験を積む際には、特定の業界や職種に偏らず、できるだけ多くの職種の人々への支援経験を積むことを意識しましょう。ボランティア活動やインターンシップなども貴重な経験となります。
キャリアコンサルタント試験を受ける
受験資格を得たら、キャリアコンサルタント試験に申し込み、受験します。試験は学科試験と実技試験で構成されています。学科試験は、キャリアコンサルティングの理論や関連法規に関する知識を問う筆記試験です。実技試験は、受験者同士がキャリアコンサルタントとクライエント役になり、ロールプレイング形式でコンサルティング能力を評価する試験です。試験対策としては、過去問を解いたり、模擬面接を受けたりするなど、実践的な学習が効果的です。
キャリアコンサルタント名簿に登録する
キャリアコンサルタント試験に合格したら、キャリアコンサルタント名簿への登録申請を行います。登録が完了すると、正式に「キャリアコンサルタント」の名称を使用することができます。名簿登録には、登録手数料の納付が必要です。登録後は、倫理綱領を遵守し、キャリアコンサルタントとしての責任と自覚を持って活動することが求められます。
更新講習を受ける
キャリアコンサルタントの登録は5年ごとに更新が必要です。更新には、所定の更新講習を受講する必要があります。更新講習では、最新のキャリアコンサルティングに関する知識や技能を学ぶことができます。継続的に学習することで、キャリアコンサルタントとしての専門性を維持・向上させ、質の高いサービスを提供し続けましょう。
これらのステップを経て、キャリアコンサルタントとして活躍の場を広げることが可能になります。キャリアコンサルタントを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
まとめ:キャリアコンサルタントは年収1000万円も狙える仕事、まずはキャリアアドバイザーとしての実務経験を積むことが重要
キャリアコンサルタントの年収は、平均的には674万円前後ですが、経験やスキル、勤務先によっては1000万円を超えることも可能です。特に、フリーランスや企業の役職者として活躍する場合は、高収入を得るチャンスが広がります。そのため、キャリアコンサルタントは、努力次第で高収入を目指せる魅力的な職業と言えるでしょう。
キャリアコンサルタントになるためには、国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を取得する必要があります。資格取得のルートはいくつかありますが、一般的なのはキャリアアドバイザーとして3年以上の実務経験を積むことです。様々な職種への就職支援経験は、キャリアコンサルタントとしての視野を広げ、より質の高いサービス提供に繋がるため、キャリアアドバイザーとしての実務経験は非常に重要です。未経験からキャリアアドバイザーを目指す方は、転職エージェントや人材紹介会社などを検討してみると良いでしょう。
キャリアコンサルタントは、求職者の人生をサポートするやりがいのある仕事です。資格取得に向けて、まずはキャリアアドバイザーとしての実務経験を積み、キャリア支援の現場で経験を深めることから始めてみましょう。