今日注目度の高いSaaS業界への転職。「SaaS転職 やめとけ」とGoogleでサジェストされると不安を感じているのではないでしょうか? SaaS業界は成長性が高い一方で、ハードワークであったり、成果主義の企業が多いといった噂も耳にするかもしれません。この記事では、SaaS業界への転職が「やめとけ」と言われる理由を、実例を交えて解説します。構成は下記の通りとなっています。
SaaS業界とは
SaaSとは、Software as a Serviceの略で、ソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供するビジネスモデルです。従来のパッケージ型ソフトウェアとは異なり、利用者はソフトウェアをインストールする必要がなく、必要な機能を必要な分だけ、月額料金や従量課金で利用できます。
SaaSの特徴
SaaSには、以下のような特徴があります。
- インターネット経由でアクセス:いつでもどこでも利用可能
- サブスクリプション型課金:初期費用を抑え、使った分だけ支払う
- 自動アップデート:常に最新版を利用できる
- スケーラビリティ:必要な時に必要なだけリソースを追加できる
- マルチテナント:複数の顧客で同じインフラを共有
SaaSの例
身近なSaaSの例としては、以下のようなものがあります。
カテゴリー | サービス名 | 提供会社 |
---|---|---|
顧客関係管理(CRM) | Salesforce | セールスフォース・ドットコム |
ビジネスチャット | Slack | セールスフォース・ドットコム |
オンラインストレージ | Google Drive | Google LLC |
ビデオ会議 | Zoom | Zoom Video Communications, Inc. |
プロジェクト管理 | Backlog | ヌーラボ |
SaaS市場の動向
SaaS市場は、世界的に成長を続けており、日本でも多くの企業がSaaSサービスを導入しています。特に、新型コロナウイルスの感染拡大以降、リモートワークの普及に伴い、SaaSの需要はさらに高まっています。また、近年では、AIやIoTなどの技術を活用したSaaSサービスも登場しており、今後もSaaS市場は多様化・高度化していくと予想されます。
SaaS業界への転職がやめとけと言われる理由
SaaS業界への転職は成長市場への参入という魅力的な側面を持つ一方で、「やめとけ」と言われる声も耳にすることがあります。それは、単なる誤解もあれば、SaaS業界特有の性質や文化に起因するものもあります。詳しく見ていきましょう。
スタートアップ・ベンチャーに向き不向きがある
そもそもSaaS企業の多くはスタートアップやベンチャー企業です。これらの企業では、伝統的な大企業とは異なるカルチャーや働き方が求められます。そのため、自身の性格や価値観との相性を慎重に見極める必要があります。
ハードワークの企業が存在する
急成長中のSaaS企業では、事業拡大に伴い従業員一人当たりの業務量が増加する傾向があります。長時間労働や休日出勤を求められる可能性もあるため、ワークライフバランスを重視する人にとっては負担が大きいかもしれません。ワークライフバランスを重視する人は注意が必要です。
実力主義・成果主義
SaaS業界は成果が重視される傾向が強く、個人のパフォーマンスが評価や昇進に直結します。明確な目標設定と達成意欲が求められるため、プレッシャーを感じやすい人もいるでしょう。常に高いパフォーマンスを維持する必要があります。
気合いや根性も、定量的で再現性の高い手法も、両方必要になる場合がある
スタートアップは、モチベーションが高いメンバーに囲まれて仕事をすることになるため、自身も高いモチベーションで、無理難題を解いていく姿勢は重要視されるでしょう。その一方で、ただモチベーション高く働くだけでなく、少ない人数で最大の成果を上げるための戦略的な優先度付けや、再現性の高い施策の立案など、冷静沈着な能力も求められます。
例えば…
・今月の目標を必ず達成する、という気概のもと、いつもよりアポ量を増やして対応していく
・その一方で、他のメンバーも同様の目標を達成するために、営業効率を上げるためのツール整備や教育
という両輪の取り組みが必要になることも。
目標が高い
成長市場であるSaaS業界では、企業は常に高い目標を設定し、急速な成長を目指しています。従業員にも高い目標達成意欲が求められ、常に挑戦し続ける必要があります。高い目標に挑戦し続ける意欲が重要です。
発展途上で、整っていない仕組みや制度もある
スタートアップやベンチャー企業では、社内制度や福利厚生が未整備の場合もあります。大企業のような充実した環境を求める人にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。制度の未整備に備える必要があります。
方針が日々変わっていく
市場の変化が激しいSaaS業界では、企業の方針や戦略が頻繁に変更される可能性があります。変化への対応力や柔軟性が求められるため、変化を好まない人にとってはストレスとなるかもしれません。変化への対応力が必要です。
与えられた役割を超えてバリューを出すことが求められる
スタートアップやベンチャー企業では、個人の役割や責任範囲が明確に定まっていない場合もあります。与えられた役割以外にも、積極的に業務に取り組む姿勢や、自ら課題を見つけて解決する能力が求められます。主体性と問題解決能力が重要です。
SaaS特有の文化に向き不向きがある
SaaS業界には、他の業界とは異なる独特の文化や慣習が存在します。これらの文化に適応できるかどうかも、転職成功の鍵となります。
成果がプロダクト品質に依存する
SaaSはプロダクトそのものがサービスであるため、その品質が顧客満足度や企業の業績に直結します。開発チームだけでなく、営業やカスタマーサクセスなど、すべての部門がプロダクト品質への意識を持つ必要があり、当然ながら顧客もそのような姿勢を求めてくるので、一個人の努力だけで成果を変えるのは難しく、チームで挑む必要があります。個人主義で成果を上げていく、という方には馴染まない可能性があります。
カスタマイズがしにくい
SaaSは多くの顧客に同じプロダクトを提供するため、個別のカスタマイズ要求には対応しにくい傾向があります。顧客のニーズを理解し、標準機能で対応する提案力や交渉力が求められます。これは、顧客の要求に合わせてサービスや製品をカスタマイズして売っていくというやり方に慣れている方にとっては異質でしょう。
個人で売るのではなく、チームで分業し、継続率も追っていく必要がある
SaaSビジネスでは、顧客との長期的な関係構築が重要です。営業、カスタマーサクセス、開発など、各部門が連携して顧客の成功を支援する必要があります。そのため、受注がゴールではなく、その先まで追って顧客に貢献するというチームワークと顧客志向が重要です。
業界全体で、競争が激化している
SaaS市場は成長市場である一方で、競争も激化しています。常に新しい技術やサービスが登場するため、市場動向を把握し、競争優位性を維持するための努力が求められます。
上記のような理由からSaaS業界への転職は「やめとけ」と言われることがあります。しかし、これらのデメリットを理解した上で、自身の強みや適性と照らし合わせて転職活動を行うことが重要です。
SaaS転職のメリット
SaaS業界への転職には、様々なメリットがあります。将来性、給与、キャリアパス、働き方など、多岐にわたるメリットが存在するため、自身のキャリアプランと照らし合わせて検討することが重要です。
業界として将来性が高く、給与が上がりやすい
SaaS業界は、市場規模の拡大が見込まれる成長市場です。今後もIT投資の増加が見込まれることから、SaaS業界全体の成長は継続すると予想されます。この成長性は、個人のキャリアアップや年収アップにも繋がることが期待されます。高い成長性を持つ業界で働くことは、自身の市場価値を高めることにも繋がります。
また、SaaS企業はストック型のビジネスモデルを持つため、安定した収益基盤を築きやすい傾向にあります。この安定性は、従業員の給与水準にも反映される可能性があります。高い収益性は、従業員への還元にも繋がり、給与アップの期待も高まります。
インサイドセールスやカスタマーサクセスなど、求人数が伸びている職種で働ける
SaaS業界で必須のインサイドセールスやカスタマーサクセスといった職種の需要が高まっています(doda)。これらの職種は、顧客との関係構築や継続的な利用促進を担う重要な役割を担っており、SaaSビジネスの成長に欠かせません。需要の高い職種でスキルを磨くことは、将来的なキャリアの選択肢を広げることにも繋がります。
また、これらの職種は、未経験からでも挑戦できるポジションも多く、SaaS業界への入り口として適しています。未経験者にとって、参入障壁が低いことは大きなメリットです。
インサイドセールス・カスタマーサクセスのキャリアパスについては下記の記事もご覧ください。
裁量が大きく、実力次第でどんどん昇格できる
多くのSaaS企業は、比較的フラットな組織構造を採用しており、個人の裁量が大きい傾向にあります。そのため、年齢や社歴に関係なく、実力次第で責任あるポジションを任されたり、昇格できる可能性があります。
転職がしやすい
SaaS業界で経験を積むことで、他のSaaS企業やIT企業への転職がしやすくなる傾向があります。SaaS業界で培ったスキルや知識は、市場価値が高く評価されるため、転職市場において有利に働く可能性があります。市場価値の高いスキルを身につけることは、キャリアの選択肢を広げるだけでなく、転職時の交渉力を高めることにも繋がります。
自由な働き方の会社が多い
SaaS業界では、リモートワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方を導入している企業が多くあります。自由な働き方は、ワークライフバランスの向上に繋がり、個人のライフスタイルに合わせた働き方を実現することができます。
また、成果主義の文化が根付いているため、勤務時間ではなく成果によって評価される傾向があります。成果主義は、個人の能力を最大限に発揮できる環境を提供し、モチベーション向上にも繋がります。
SaaS転職でおすすめの職種
SaaS業界への転職でおすすめの職種を、それぞれの業務内容と合わせて紹介します。
職種 | 業務内容 |
---|---|
インサイドセールス | 電話やメール、オンライン商談などを用いて、顧客にSaaS製品の導入を提案する営業活動を行います。 |
フィールドセールス | 顧客を訪問し、直接対面でSaaS製品の導入を提案する営業活動を行います。 |
カスタマーサクセス | 既存顧客に対して、SaaS製品の活用を支援し、顧客の成功をサポートする業務を行います。 |
SaaS業界に向いている人の特徴
SaaS業界で活躍するためには、特定のスキルやマインドセットが重要です。自分にSaaS業界が向いているか、確認してみましょう。
特徴 | 説明 |
---|---|
成長意欲 | 常に学び、成長したいという強い意欲 |
学習意欲 | 新しい情報や技術を積極的に学ぶ姿勢 |
チームワーク | チームと協力して目標達成できる能力 |
IT知識 | クラウド、データベース、セキュリティなどのITに関する基礎知識 |
問題解決能力 | 顧客の課題を分析し、最適な解決策を提案できる能力 |
顧客志向 | 顧客満足度を高めるための行動力とホスピタリティ |
データ分析能力 | データから洞察を引き出し、意思決定に活かせる能力 |
プレゼンテーション能力 | 相手に分かりやすく説明し、共感を得られる能力 |
語学力(英語) | グローバルな環境で活躍するための英語力 |
適応力 | 変化に柔軟に対応し、新しい状況に適応できる力 |
働く意欲が高い
SaaS業界は成長市場であり、常に新しい技術やサービスが登場します。変化の激しい環境を楽しむことができ、常に学び続け、成長意欲が高い人に向いています。また、多くの企業が成果主義を導入しているため、高い目標に挑戦し、達成意欲を持つ人が評価されやすい環境です。
自ら学習して知識を吸収できる
SaaS業界は技術の進化が速いため、常に新しい情報をキャッチアップし、学習し続ける姿勢が求められます。新しいツールやプラットフォームの使い方を自ら学び、実践できる人は、SaaS業界で活躍できます。公式ドキュメントやオンライン学習プラットフォームなどを活用して、積極的にスキルアップしていく姿勢が重要です。
チームでスピーディーに働くことが得意
SaaS業界では、チームで協力してプロジェクトを進めることが多く、スピード感も重要です。アジャイル開発など、短いサイクルで開発・改善を繰り返す手法を採用している企業も多いため、市場のニーズの変化も速ければ、それに対応する製品・サービスの変化も速いでしょう。変化に柔軟に対応し、チームと連携して迅速に業務を進められる人に向いています。また、顧客からのフィードバックを素早く反映し、プロダクト改善に繋げるため、社内外でのコミュニケーション能力も重要です。
ITの知識がある
SaaSはITサービスであるため、基本的なIT知識は必須です。クラウドコンピューティング、データベース、セキュリティなど、ITに関する幅広い知識を持っていると、業務をスムーズに進められます。必ずしも専門家レベルの知識は必要ありませんが、ITの基礎知識を理解し、新しい技術を学ぶ意欲がある人が求められます。
問題解決能力が高い
SaaS業界では、顧客の課題を解決するためにサービスを提供しています。そのため、顧客のニーズを的確に捉え、最適なソリューションを提案する問題解決能力が重要です。論理的に考え、複雑な問題を分析し、解決策を導き出す力が求められます。また、予期せぬトラブルが発生した場合でも、冷静に状況を判断し、適切な対応ができることも重要です。
顧客志向である
SaaSビジネスは、顧客との長期的な関係構築が重要です。顧客の成功を第一に考え、顧客満足度を高めるために努力できる人はSaaS業界で活躍できます。顧客の声に真摯に耳を傾け、ニーズを理解し、期待を超えるサービスを提供することに喜びを感じるホスピタリティ精神も重要です。
データ分析能力
SaaSビジネスでは、データに基づいた意思決定が重要で、多くのSaaSでは顧客の利用状況をデータとして保存しています。これらのデータを分析し、サービス改善やマーケティング・セールス戦略に活かす必要があります。
プレゼンテーション能力
SaaSの営業やマーケティングでは、顧客や投資家に対してサービスの魅力を伝えるプレゼンテーションを行う機会が多くあります。分かりやすく説明する能力に加え、聞き手の心を掴み、共感を得られるようなプレゼンテーションスキルが重要です。PowerPointやKeynoteなどのプレゼンテーションツールを使いこなし、効果的な資料作成ができることも重要です。
語学力(英語)が求められることも
グローバル展開しているSaaS企業では、英語でのコミュニケーション能力が求められる場合があります。海外の顧客やパートナーとやり取りしたり、英語のドキュメントを読解したりする際に、ビジネスレベルの英語力があると有利です。TOEICのスコアだけでなく、実際に英語を使ってコミュニケーションできる能力が重要です。
英語の発音や文法よりも、適切に主張して適切にネゴシエーションできる人物かが見られることが多いです。
適応力
SaaS業界は変化が激しく、新しい技術やビジネスモデルが次々と登場します。変化に柔軟に対応し、新しい状況に適応できる力が重要です。固定観念にとらわれず、常に新しいことを学び、変化を楽しめる人はSaaS業界で成功する可能性が高いでしょう。
未経験でSaaS転職を成功させる方法
SaaS業界は成長著しい分野であり、未経験からの転職も可能です。しかし、未経験であるがゆえの不安や疑問を抱えている方もいるでしょう。ここでは、未経験でSaaS転職を成功させるための具体的な方法を5つご紹介します。
業界知識が活かせる会社を選ぶ
未経験でも、これまでの経験や知識を活かせる会社を選ぶことで、転職を有利に進めることができます。例えば、これまで営業職を経験してきた方は、SaaS企業の営業職に挑戦することで、これまでの顧客対応スキルやコミュニケーション能力を活かすことができます。また、特定の業界での経験がある方は、その業界に特化したSaaS企業を選ぶことで、業界知識を活かして活躍できます。自分の強みを活かせる企業を見つけることで、未経験でもSaaS業界で成功する可能性を高められます。
異業種からの転職でも、これまでの経験を活かせるSaaS企業はたくさんあります。自分のスキルや経験を棚卸しし、どの部分を活かせるかを考えてみましょう。
自分に合ったフェーズの会社を選ぶ
SaaS企業は、創業期、成長期、成熟期など、さまざまなフェーズにあります。それぞれのフェーズによって、求められるスキルや働き方が異なります。未経験の方は、自分の性格やキャリアプランに合ったフェーズの会社を選ぶことが重要です。
フェーズ | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
創業期 | スピード感があり、変化が激しい | 裁量が大きく、成長スピードが速い | 業務が未整備で、長時間労働になりやすい |
成長期 | 組織が拡大中で、新しいことに挑戦できる | キャリアアップの機会が多い | 変化への対応力が必要 |
成熟期 | 安定した経営基盤があり、福利厚生が充実している | ワークライフバランスが取りやすい | 成長スピードが緩やか |
どのフェーズの企業が自分に合っているか、しっかりと見極めることが大切です。
企業ではなく職種で会社を選ぶ
SaaS業界には、営業、マーケティング、カスタマーサクセス、エンジニアなど、さまざまな職種があります。たとえ自分が知っている有名企業で働くことになったとしても、その仕事内容が自分とあっていなくては、もともこもありません。
企業名ではなく、自分が興味のある職種から会社を探す必要があります。自分がやりたい仕事内容を明確にすることで、より具体的な目標を持って転職活動を進めることができます。例えば、営業職に興味がある方は、インサイドセールスやフィールドセールスなど、さまざまな営業スタイルを持つSaaS企業を比較検討してみましょう。カスタマーサクセスに興味がある方は、顧客の成功にコミットできる企業文化を持つSaaS企業を探してみましょう。
自分と似た属性の人が活躍している会社を選ぶ
自分と似た属性の人が活躍している会社を選ぶことで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。例えば、前職の業界や職種、年齢、学歴などが近い人が活躍している会社は、自分にとっても働きやすい環境である可能性が高いです。企業のウェブサイトやSNSなどで社員インタビューなどを参考に、自分と似た属性の人が活躍しているかを確認してみましょう。
転職エージェントを頼る
転職エージェントは、SaaS業界の求人情報に精通しており、未経験者向けの求人も多数保有しています。また、企業の内部情報や選考対策のアドバイスなども提供してくれるため、転職活動をスムーズに進めることができます。
自分が知らなかったが自分に合った会社をたくさん教えてもらえる
転職エージェントは、非公開求人を含め、多くの求人情報を保有しています。そのため、自分では見つけられないような、自分に合った会社を紹介してもらえる可能性があります。転職サイトには掲載されていない優良企業の求人情報を得られることもあります。
会社の雰囲気や人との相性を客観的に知れる
転職エージェントは、企業との関係性を築いているため、企業の雰囲気や社風、社員の人柄などを客観的に把握しています。そのため、求人票だけではわからない情報を提供してもらうことができます。企業との面接前に、転職エージェントから情報収集することで、ミスマッチを防ぐことができます。
選考対策もできる
転職エージェントは、面接対策や履歴書・職務経歴書の添削など、選考対策のサポートも行ってくれます。未経験者にとって、選考対策は大きな課題となるため、転職エージェントのサポートを受けることで、選考突破の可能性を高めることができます。効果的な自己PRや志望動機の書き方などをアドバイスしてもらえます。
転職エージェントを活用することで、未経験からでもSaaS業界への転職を成功させる可能性を高められます。
SaaS転職でおすすめの職種
SaaS業界への転職を考えている方向けに、おすすめの職種を3つご紹介します。それぞれの職種の特徴や魅力、求められるスキルなどを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールス
インサイドセールスは、非対面で顧客にアプローチし、商談設定や受注獲得を目指す営業職です。電話やメール、Web会議システムなどを活用して営業活動を行います。近年、SaaS業界ではインサイドセールスの需要が高まっており、多くの企業で採用が活発化しています。
インサイドセールスの魅力
- 顧客との関係構築に注力できる
- 成果が数字として見えやすい
- 営業スキルを磨ける
- キャリアアップの道筋が明確
インサイドセールスに求められるスキル
- コミュニケーション能力
- ヒアリング能力
- プレゼンテーション能力
- ITリテラシー
- 問題解決能力
フィールドセールス
フィールドセールスは、顧客に直接訪問して営業活動を行う職種です。顧客のニーズを深く理解し、最適なソリューションを提案することで、受注獲得を目指します。SaaS業界では、大規模な顧客や複雑なニーズを持つ顧客に対して、フィールドセールスが重要な役割を担っています。
フィールドセールスの魅力
- 顧客と深く関わることができる
- 大型案件の受注に携われる
- 高い営業スキルを身につけることができる
- マネジメント職へのキャリアアップも可能
フィールドセールスに求められるスキル
- コミュニケーション能力
- 交渉力
- プレゼンテーション能力
- 提案力
- 関係構築力
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、既存顧客の成功を支援する職種です。顧客がSaaS製品を最大限に活用し、ビジネス目標を達成できるようサポートします。顧客との長期的な関係構築を重視し、解約率の低下やアップセル・クロスセルにつなげる役割を担っています。
カスタマーサクセスに向いている人の特徴についてはこちらの記事を参照してみてください。
カスタマーサクセスの魅力
- 顧客の成功に貢献できる
- 顧客との信頼関係を築ける
- SaaS製品の知識を深められる
- マーケティングやセールスなど、他部署との連携経験を積める
カスタマーサクセスに求められるスキル
- コミュニケーション能力
- 共感力
- 問題解決能力
- コンサルティング能力
- プロジェクトマネジメント能力
これらの職種以外にも、SaaS業界では様々な職種があります。自分に合った職種を見つけるためには、業界や企業についてしっかりと調べて、自分のスキルや経験と照らし合わせて考えることが重要です。転職サイトや転職エージェントなどを活用して、情報収集を行いましょう。
SaaS転職への転職を成功させた方の事例
SaaS業界への転職を考えている方にとって、実際に転職を成功させた方の事例は大きな参考になります。ここでは、異なるバックグラウンドを持つ3名の転職成功事例を紹介します。
銀行の法人営業から、FinTech企業のインサイドセールスへ転職したAさん(29歳・女性)
転職のきっかけ
「メガバンクで5年間法人営業を担当していました。既存顧客の深耕営業が中心で、新規開拓はほとんどなく、メガバンクの名前に頼らずに自分の実力を試したい、より成長性を感じられる環境で、自分の力で売上を伸ばせる仕事に挑戦したい、と思い、転職を決意しました。金融知識を活かせる、FinTech業界に興味があり、SaaS型の会計ソフトを提供する企業のインサイドセールスに転職しました。」
転職活動のポイント
「転職エージェントを活用し、未経験でも挑戦できるSaaS企業の求人を紹介してもらいました。面接では、銀行員時代に培った顧客折衝能力や、数字に対するコミットメントをアピールしました。また、FinTech業界への関心の高さを伝えるために、業界のニュースやトレンドを事前に調べて面接に臨みました。」
転職後
「入社後は、OJTを通してインサイドセールスの業務を学び、3ヶ月目には独り立ちしました。顧客の課題をヒアリングし、最適なソリューションを提案することで、入社後半年経過しましたが、着実に売上を伸ばしています。目標達成の喜びも、自分やチームの頑張りを感じられるようになりましたし、顧客から感謝されることも以前より増えて重事実しています。」
教員から、EdTech企業のカスタマーサクセスへ転職したBさん(28歳・男性)
転職のきっかけ
「中学校の教員として3年間勤務していました。生徒一人ひとりと向き合う教育にやりがいを感じていましたが、より多くの生徒の学びを支援したいという思いが強くなり、企業への転職を考え始めました。教育への思い入れや子どもたちの笑顔は忘れられず、教育業界のDX化を推進するEdTech企業のカスタマーサクセスに転職しました。」
転職活動のポイント
「教員という仕事をしてきたため、教育業界での経験を活かせるEdTech企業に絞って転職活動を行いました。面接では、教員時代に培ったコミュニケーション能力や、生徒の成長をサポートしてきた経験をアピールしました。意外にもEdTech業界へのこだわりについては聞かれなかったです。自分が教員だったというのもあると思いますが。」
転職後の状況
「入社後は、顧客である学校や教育機関に対して、導入したSaaS製品の活用方法を指導したり、効果的な活用方法を提案することで、顧客の満足度向上に貢献しています。自分も学校で働いていた立場もあったため、顧客も深い相談をしてくれるようになり、介在価値を感じています。」
専門商社の法人営業から、経理SaaSのフィールドセールスへ転職したCさん(31歳・男性)
転職のきっかけ
「専門商社で5年間法人営業を担当していました。既存顧客へのルート営業が中心で、新しいことに挑戦したい、より成長できる環境で働きたいという思いから転職を決意しました。経理業務の効率化を支援するSaaS企業のフィールドセールスに転職しました。」
転職活動のポイント
「法人営業の経験を活かせる、ITの知識がつく、という軸で、SI系の企業やSaaS企業を中心に、十数社ほど応募しました。面接では、商社時代に培った営業力や、顧客との信頼関係構築能力をアピールしました。また、SaaS業界のビジネスモデルや、経理業務に関する知識を事前に学習し、面接に臨みました。」
転職後の状況
「現在はフィールドセールスとして、インサイドセールスから受け取った見込み客を中心に、顧客のニーズに合わせたソリューション提案を行い、成約までを追っています。裁量の大きな環境で、『本当はダメだけど事後報告でもいいよ!』みたいな雰囲気の職場なので、自分の能力を最大限に発揮できることにやりがいを感じています。」
上記3名の事例からもわかるように、SaaS業界への転職は様々なバックグラウンドを持つ人が成功しています。SaaS業界で活躍するためには、業界への関心の高さや、成長意欲、顧客志向などが重要と言えるでしょう。自分の強みを活かせる職種や企業を見つけ、しっかりと準備することで、SaaS業界への転職を成功させることができるでしょう。
まとめ:SaaS転職は向き不向きがあるが、将来性もあり挑戦したい人には広くおすすめ
SaaS業界への転職は「やめとけ」と言われることもありますが、メリットも大きい成長市場です。成長意欲が高く、自ら学び続けることができる人にとっては、大きなチャンスをつかめる可能性があります。転職を検討する際は、業界知識を活かせる企業、自分に合ったフェーズの企業、興味のある職種、社風などを考慮し、転職エージェントなどを活用しながら、自分に合った企業を見つけることが重要です。SaaS業界は変化の激しい業界ですが、その分やりがいも大きく、自身の成長にも繋がるでしょう。将来性のあるSaaS業界への転職は、挑戦したい人にとっておすすめです。